「ホテル マジェスティック」

もう一昨日になりますが、やっとやっと!「ホテル マジェスティック」を観てまいりました。3月はきっとバタバタするだろうと思い、1回こっきりの観劇で我慢しようと思ってましたが…。やっぱり一度だけではもったいないですね。1回だけでは全てを見切れない!やはり何度も観て、いろんな視点から反芻したかったなぁ〜。

遅ればせながら、感想いきます。重大なネタバレはしないようにしていますが、小さなネタバレはあるかもしれないのでご注意を。
いやあ、なかなか面白かったです。舞台素人なので、比較することができませんが、ストレートで王道路線な、温かみのある良い舞台でした。
主役が何せ津軽弁で朴訥で温厚な人柄なので、それに沿ったストーリー展開。人情味あふれる会話劇。そしてベトナム戦争の悲惨さも緊張感と迫力あふれる演出で描かれていました。
これが初舞台となる玉木宏ですが、初挑戦とは思えぬこなれ感で、発声も良く、腹から響き渡る美声が素晴らしかった!8列目なので表情も見え、熱演の様がよく見てとれました。やっぱり玉木宏の端正で彫りの深いドラマチックな顔立ちには、舞台という場所はドはまりしますね!
玉木の役どころが、なにせ朴訥な役柄なので、義朝真島路線が好みな自分には少々物足りない部分もありましたが、いろんな役柄を演じてこその役者人生。贅沢というものですね。津軽弁なので、重厚というよりは素朴で暖かい、年下夫の可愛さ、素直さが前面に出ています。さすが、こういうのも上手いです。
そんな中、切望していた迷彩の軍服を拝見できたのには感動いたしました。前半は前かがみの姿勢が多かったので、押し出しの良さ、立ち姿の完璧さという、玉木宏の最大の魅力を堪能できた一瞬でした。それに、やっぱり野性味溢れる扮装がめちゃくちゃ似合うよぉ〜!
そして、会話シーンはいずれも素晴らしく、上手い共演者に恵まれたと思いました。酒井美紀さんとの呼吸もすごく良く、身長差も理想的で、とてもお似合いでした。
舞台が終わっての全員での挨拶の最後に、共演者さん達のエールに導かれて中央に登場する玉木さんの姿を見たときには、思わずジーンときました。ずっと舞台が似合うだろうと待ち望んできて、いつの間にか10年がたちましたが、そんな、夢に見てきた一瞬だったのかもしれません。