#21 保元の乱

ああ、一度完成した感想を一瞬で消してしまった。もう一度書く気が起きぬ〜。なので超簡単に、気に入った部分だけ。

ついに来ました、保元の乱
うん、思ったよりしっかり当時の一対一の戦いぶりが見れて良かった〜。名乗りをあげたりとか、あのもったいぶり方がなかなか“らしい”かったのではないでしょうか。弓矢そして肉弾戦。よくわかんないけど、なかなか当時の戦の雰囲気がでていたのではないかと思います。もっと口上を聞きたかったなーとか、欲を言えばキリがないので、私的には十分満足な戦いぶりでした。
この短い尺の中でず最小限のやるべきことはやってくれたかなという印象。一方、清盛と忠正の一騎打ちに尺を取りすぎ。だらだら喋りながら飽きるくらい延々とやってました。だったらあんな場面やこんな場面も入れる余地はあったろうに。
夜討ちの献策をする義朝と為朝、同じ孫子を引用して逆の解釈をする信西と頼長、これらの対比は面白かったです。この脚本家さん、こういう小技はうまいよね。これでもっと大局をからめたカタルシスを呼び込む場面作りにももっと力をいれてくれたらなー。
でもって、今回は断然、義朝祭りでありました!
保元の乱での義朝の活躍ぶり、素晴らしかったですねぇ。プロでしたねぇ〜。冷徹に戦いのける義朝も、野性味溢れる源氏の棟梁としての威厳と厳しさを余すところ無く表現しきった中の人も。
義朝の弟、頼賢も登場。兄である義朝を「源氏の面汚し」「弟殺し」と言いたい放題。敵方なのだから当たり前、容赦の無いこの展開、素敵です。受けて立つ義朝はものともせず、無言で弓を射掛ける!かっこいいー。どんなに罵倒されようとも、己の信念の揺ぎ無さ。源氏の棟梁としての覚悟と誇りに満ちたその佇まいに見惚れます。
為義との一騎打ちと思いきや、けして自分からは切り付けず防戦一方の義朝。本気出したら殺しちゃうもんね…。その圧倒的な力の差が悲しい。お涙頂戴は最小限に、無言でその心中の揺れを表わしていたのもお見事でした。
戦局膠着したとみるや、すかさず正清を伝令に走らせるシーンがすごく好き。歴戦の戦士としての大局を見る的確な判断力、だらだら喋ったりせず無駄の無い迅速さ、勝つために手段を問わぬその合理性と勇断。このシーンに限らず、今回、義朝の戦巧者ぶりを前面に出してくれて本当に嬉しい〜。
「もっと射掛けよー!!」との号令にも身震いしました。ここの玉木宏の演技すごく好き。大袈裟に煽ることなく、冷徹に号令するその司令官としての姿が頼もしいのなんの!
他に印象的だったのは
「兄者の策か!!」…今週一番ゾクゾクした台詞。兄弟ということ以上に戦上手な者同士、即通じるものがあるのでしょうか。
通清の死。為義が絶叫しながら出て行った後の通清の遺体の転がり具合…その無常さがやるせない。

セットも作りこんでたし、さすが「清盛」美術班!数年前までのセット内の戦シーンとは雲泥のレベルの高さ!

SODA 2012年 7/1号

SODA 2012年 7/1号