#6 西海の海賊王

OPのクレジット、矢が当たってババババーンのところに、ついにトメ中井貴一氏の名前がきた!やっと見られてスッキリしました〜♪ OP映像制作時にはこれを狙ってたのではと思うのですが、今まではキャスト数が多すぎてタイミングが合わなかったのでしょうかね。もっとも、鳥羽っちや忠実が出てないのは物足りなかったけど〜
さーて、放送前に鳴り物入りで宣伝していた海賊戦の回がいよいよ登場!いやー、力入ってましたね。まさにパイレーツオブカリビアン!負けてませんでしたねー。これを瀬戸内海で撮ったというのが信じられないほどの映像美。海の色も綺麗で深い翡翠色でよかったじゃないですか〜。


源氏パート。旅の途中の義朝は熱田に差し掛かっています。緑の巨木がすごい綺麗。なんて素晴らしいロケ地!弓を引き絞る玉木義朝が、今まで見たこと無いような顔つきだった。またしても新しい玉木氏の出現にもうドキドキ。腹からの発声もよく通り、弓を引く一連の流れも流麗で力強く、まさしく武士の挙措になってました。
宮司の屋敷の暗さに負けない玉木の眼光は貴重ですね。この凝った独創的な映像・演出の中でひときわ異彩を放つ眼力、そして声の持ち主の一人だと思います。このドラマでは、役者次第では演出の濃厚さ・独特さに負けて埋もれてしまいそうだけど、玉木氏の力のある存在感は際立っている気がします。
由良姫との初顔合わせ。面白かったです〜!極端ではありましたが、正論をかまして由良姫を返り討ちにしてしまいました。由良姫の現代的な語り口は惜しかったですが、脚本がそうなってるのでしょうから仕方ない。田中麗奈さん、言われてぐうの音も出ない悔しさと、急に義朝が気になりだした様を品良くかわいく表現されててさすがです。


宮中パート。璋子、得子、堀河さんたち…皆さん声が綺麗なのよね〜。艶があって深みがあって、品があって、ちゃんとした大人の声なのが心地よいです。時代劇にとって、発声はかなり重要なファクターなんだなぁとつくづく思いました。それに、所作もまた当たり前のように皆さん綺麗です。近年の大河の負の遺産となってしまっていた発声、所作のお粗末さ…今回はいちいち気にして見なくても普通にクリアできてるのが嬉しいですね。あとはナレーションの成長を待つのみ!(ごめんよ頼朝くん、期待してますので〜)


と、源氏・宮中パートに比べると、後半の海賊パートは期待が大きすぎたのか。映像に懲りすぎて、ストーリーの流れと心理描写がすんなり頭に入っていかない。龍馬伝みたいに、がなりたててばかり&画面が入り乱れすぎで何が起きてるのかよくわからん状態。でも、幸か不幸か、この演出は清盛のキャラには合ってるんだよなぁ。これで落ち着いた演出だったら、清盛の言動はかなり浮いてしまっていたかもしれない。
しかしポイントポイントでは良い場面もたくさんありました。平氏の船団が現れるところはかっこよかったですねー!忠正おじさんもかっこよかった!忠正おじさん、ほんと、良いキャラです。これは保元の乱がますます楽しみになっちゃいますね。清盛の「俺は武士だからだー!」には単純にもこっちまで高揚してしまいました。
最後の最後で時子登場。「何あれ?」と、イイ感じにダメ出ししたところで次回へ。この落差がニクイです。この脚本のこういう落ちとか落とし前のつけ方が好き♪