#9

何度も何度も見返している。今回はしびれた。このドラマ見てて初めて泣けた。正直8話でがっかりしてたんだけど、今回ので帳消しになった。8話ではラストへ向けての振りがスタートし始めたのだが、それが唐突過ぎていろんな意味で気持ち悪かった。今回の展開も強引っちゃあ強引なんだけど、謎の解明と各人の心の動きが綺麗に描かれていた。サブタイトル「愛の裏返しは孤独だった」もぐっときた。今回は8人が8人とも孤独を味わっている。ラブシャッフルの副産物なのか…
今まであまりに「メイメイ」とデフォルメ気味に描かれていた啓だったが、ここにきてやっと、ようやく、納得のいく心理描写を見せてくれた。も〜、遅いよ!諭吉の告白に対しての手ひどい言葉や芽衣を目の前にして心ここにあらずなことを言ったりと、啓もたいがいひどい奴なのだが、それもまたリアル。綺麗ごとだらけでこじんまりとまとめてくるようなドラマよりはずっといい。
圧巻はラストの啓の独白、そしてエレベーターに4人が乗り込むという1話の再現。これは鳥肌ものだった。
 「消えてしまうと心にポッカリ穴が開いてしまうほど誰か僕を思ってほしい。それがこの世に生きてる唯一の証しなら。ほんとはどれだけの人が生きていると言えるのだろう。恋人でも友達でも誰でもいい。たった一人でもいいから僕が消えたら心にポッカリ穴が開いて・・・会いたいよ。もう一度会いたい。」
そしてもう一つの神シーンが、啓と愛瑠のそれぞれの(目の前の相手を通り越して)クロスしていく告白。これは見事だったなぁ。あまりに見事で、啓と愛瑠はこりゃあくっつかないかも?と思わせるほどに、完成された綺麗なシーンだった。よく考えたら、目の前に違う相手がいるのになんとも失礼な話しだけど。でも恋愛って、そういうエゴが出れば出るほどセクシーだったりするよね。まあ、芽衣もまたエゴだから自業自得で仕方ないだろうが、亀井さんはちょっと可哀相ですね。
欧次郎が憔悴のどん底、そして再生していく姿を海里に見せるというテーマもすごく良かった。啓がそれに触発されて、生きる意味を考え始めるという展開もうまい。まさかこうくるとは思わなかった。あーあ、ついに最終回か〜。楽しみでもあり、さびしくもあり。

8話は好きになれなかったけど、「キスは突然炎のごとく」ってサブタイトルは好きだ。「突然炎のごとく」懐かしい。劇中で歌われる「つむじ風」が妙に好きでした。香里奈ってちょっと昔のフランス女優ぽい雰囲気を感じる。いい意味で蓮っ葉な姉御っぽさ。好きなタイプです。ジャンヌ・モローも綺麗だったよね。