脚色って何?

あれから「真夏のオリオン」のことで頭がいっぱいな私(笑)。想像すればするほど、戦争映画・潜水艦映画に玉木が主演するという事実に感動しっぱなし。我ながら痛いなぁ。あまり期待しすぎるなとも思うんですが、この嬉しさはどうしようもない。しかも、+福井晴敏ですから!
ただ、よくわからないことがひとつ。脚色って何だ?脚色する人と脚本書く人の違いって何?こんな基本的なことが何にも判ってない私です(汗)
とりあえず、「脚色」をググッてみたが、ようするに「小説をドラマや映画の脚本にすること」らしい。それって脚本家の仕事なのかと思っていたのだが、今回の映画では違うのか?なぜ福井氏が脚色で、脚本は別に存在するのだろう。
で、福井晴敏樋口真嗣の『ローレライ、浮上』を読んでみた。で、なんとなく判ったかも。映画「ローレライ」は、まず、映画化の話が先にあって、福井氏がプロットをまず作り、そこからほぼ同時進行で脚本化して映画製作と、映画ではすくいきれない部分をきちっと押さえて小説にしていくという流れだったようだ。先に原作を読んでいた自分は、原作があまりに面白かったので、映画「ローレライ」は物足りなく感じたものだが、それも当たり前の話だったのかもしれない。映画と小説は同じプロットを元に生み出された別物だったということを認識してなかったからだ。映画で描ききれなかった部分を丁寧に積み上げていった小説の方が、十分に満足できたのも納得です。きっと今回もそのプロット担当が福井さんなんだろうな。

ローレライ、浮上

ローレライ、浮上

それにしても「ローレライ」は大掛かりかつ長期的なプロジェクトだったようだ。このへん参照。
http://moura.jp/frames/lorelei/050302/book.html
http://moura.jp/frames/lorelei/050302/index.html
http://moura.jp/frames/lorelei/040414/index.html
http://shop.kodansha.jp/bc/books/hon/0301/fukui.html
フジTVが製作出資に加わったことも大きかったようだ。福井氏は、その後、「戦国自衛隊」映画化の際にも参加していたが、その映画は見てない。出来栄えはどうだったのだろう。今回の「真夏のオリオン」では、「ミッドナイトイーグル」のプロデューサーとTV朝日が関わっているんだよねぇ。不安だ。「ミッドナイトイーグル」は、アクションや自衛隊協力部分の見せ方が全然なってなかったことに加えて、敵の存在が文字通り記号的でしかなく、実体が感じられなかったのもつまらなくなった一因だと思う。まあ原作からしてそうなのだが。福井氏は映画「ローレライ」において、役者という生身の存在の重要性を認識されたご様子。もともとキャラ設定においては、主要人物はもとより、敵の一人ひとりにまで血肉を通わせることがとても上手い作家さんなので、どうか「オリオン」でもその才能を大いに発揮していただきたい。潜水艦アクションにおいては言うことはなく、福井さんならスペクタクルな攻防戦を書いてくれると信じている。でも、早く裏話が聞きたいなー。
「日本人の手によって書かれた楽譜「真夏のオリオン」。64年の時を越えて、アメリカ人の手からなぜ届けられたのか…? 第二次大戦末期の日本潜水艦と米駆逐艦の壮絶な攻防戦、そして人間の絆を描くエンターテイメント超大作。」
楽譜がキーワードのひとつになっているというのも、さっそくのオリジナル部分。戦争映画に歌はつきものだったりするので、なかなか面白いかもしれない。堂珍さん妹志津子は誰になったんだろうね。