会津戦争篇を終えて

ついに開城を迎えてしまった『八重の桜』…いやあ…毎回毎回、見ていて辛かったですなぁ。でも一時も目が話せなくて、ボルテージ上がりっ放しな展開に、視聴者としてもぐったりでした。
意外だったのは、もっと時間を割くのではと思っていた白虎隊や頼母家女性陣の自刃など、お涙頂戴で盛り上がるエピソードを必要最低限の時間で駆け抜けるあたり。「今までに無い会津モノ」の視点の新鮮さを感じます。
八重がますます男前になってきて、立派な戦士の顔になっているのに惚れ惚れ。綾瀬はるか、やっぱスゲー!!先週の秋月様とお城の外に出た時の、敵兵への連続射撃、百発百中にはしびれました。戦うヒロインの真骨頂ですね。見終わってから気がついたのですが、ひょっとして、銃を構える八重をみるのはこれが最後??
もっともっと幕末・会津戦争篇を見ていたかったのですが、来週からは明治篇?早すぎる〜。ドラマの予備知識が皆無なんですが、明治篇は明るくなっちゃうのかな?うーんうーん、斗南篇とか箱館戦争篇とか見たいよー。斗南は尚乃助さんに期待!それにしても、あー銑次が恋しい…(笑)
それから…、ドラマの作りや脚本にはほとんど文句はないのですが、劇伴にあまり印象的な曲が無いのが、ちょい物足りない。しっかり聞いてないだけかもしれないけど、そこんところが過去数作の大河に及ばない点かも。や、しょぼい脚本を大袈裟な劇伴でごまかされるよりはよっぽどいいんですけどね。
さて、容保様ですが、最後の最後で、いまいち描写不足だった気がします。開城を決断するにあたって、もっと葛藤する様を見たかった(ドSかしらー)。しかし、いろんな意味で魅力的に演じるのは難しいと思われる容保役を、頑張って演じてこられた綾野剛氏ですが…。最後らへんには、いっぱいいっぱいすぎて、微妙な心情の変化を演じきれてないようにも見えてしまいました。いかんせん、初めから涙目の回数が多すぎたのもマイナスだったかも。もっとクライマックスに向けてセーブしておけば良かったんではあるまいか。って、勝手な印象ですみません。人望もあり良い人なのに、いろいろと間違っているという容保役って、深く描こうとするといろいろとボロが出やすい役どころなんじゃないかと思うんだ。でも、全体を通して、声を工夫したり所作に気を配り、時代劇の様式美に敬意をもって演じたところはすごく良かったと思う。今度はまた、身体能力を生かして『新撰組血風録』の時みたいな剣豪役を見てみたいわん。