#1 ふたりの父

予想・期待にたがわぬ出来だったと思います。とりあえずは大河としては十分及第点だったのではないでしょうか。っていうか、すっかり中井貴一さん主役の回でしたねー。中井さんさすがでした。最後の台詞にしびれた!
まず一番良かったのは話が単純でないってこと。これはかなり最初からハードル低いことになってますが、ここ最近の大河があまりにも幼稚すぎてたので(除く「風林火山」)。かといって、ものすごく複雑で視聴者置いてきぼりってわけでもなく、十分判り易かったと思います。もっとも、ナレーションでの説明過多はやめてほしいけど。「新選組!」みたいにいっさいナレーション無しというのが理想なんだけど、せめて説明的すぎるナレや台詞は最小限にして、役者の力量でもって見せるのを希望。
次に、容赦のない演出。批判を恐れないアダルト&グロテスク&バイオレンス演出、なかなかでしたね。

  • 白河法皇と璋子のエロエロシーンなんてよくやった!法王の老醜な手のいやらしい動きと、罪なほどに無垢な表情の璋子が印象的。
  • あとは矢だるまになった舞子。あの壮絶な死に様、かっこよかったです。それを演じるのが可憐な吹石さんというのが素晴らしい。母親としての存在感と生き抜く強さが存分に出てて吹石さん、美しかったです。
  • 鳥羽上皇@三上さんの病みっぷりも見ごたえたっぷり。今までは例え大河でも帝にはキャスティングにも演出にも気を配り、神秘的にかつ上品に、というのがお約束でしたのに。
  • 破れ門下で死体の服を剥ぐ人々というのも、王家内のどろっとした魑魅魍魎っぽさも、貴族の醜悪なおじゃるっぷりも、乳も!(大河で本物の乳を飲む赤ちゃんを見るの久々)、すごく良かった。
  • 王家や乞食などの言葉もしっかり使われてましたねー。

初回ということで30分拡大版でしたが、情報量満載でよかったです。いろんな意味で掴みはOK!「風林火山」の初回を見た時と同様の高揚感を覚えました。
オープニングの曲も良かったです。ザ・オーケストラって感じで複雑な構成なのがかっこいい。戦国時代の壮大さを売りにした曲とは一線を画した妖しさも出てましたね。源氏のテーマも入ってるってどこのことかな?劇伴も、大仰さやドラマチックさを抑えた品のある曲が多くて、でも迫力のある曲はかっこよくて、気に入りました。OPの「遊びをせんとや〜」は良いのか悪いのか…。正直初回は、劇中で多用しすぎてうんざりだったのですが、今後はそれほどは使われないよね?
気になった点はやっぱりナレーションですね。冒頭のナレを一言聞いただけでずっこけてしまいました。ドラマの雰囲気に合わず浮きすぎてる。せめてもうちょっと重みのある喋り方をしてほしい。大河の場合、1年の長丁場の間に役者さんがどのように成長するかを見る楽しみもあるので頑張ってほしいです。
あと、アバンタイトルの頼朝の台詞もどうもひっかかる。頼朝がなぜあそこまで父の敵である清盛をよいしょするのか。どうかこのシーンだけに留めて欲しい。主役を認めるかどうかは、本来なら見る視聴者が決めるものなんじゃないのかな。主役が散々苦労して、自らの力と知恵と人間性でもってさまざまな試練や危機を乗り越えてこそ、視聴者は主役を応援したくなるというもの。主役の「器の大きさ」を映像で見せる前に、勝手に周りの登場人物が主役を持ち上げ崇め奉る、そういうのはもう勘弁です。また、主役は良い人でなくていい。せっかく今回は平清盛なんだから、悪の魅力満載な主人公を見せてほしい。松山さんもやる気まんまんのようだし、終盤はどんどん白河法皇に似てくるというから期待してます。
来週からはいよいよ義朝たちの登場!予告の7歳義朝にワクワク。子供らしく前髪垂らすなんてこともなく、表情に子供らしさが出てた気がしますね!


いやー。昨日はBS放送の前に家事全部終わらせて、ご飯もすませて準備万端でTVの前に座ったのだが、一緒に見ると言って両隣にうちの女子がひっついてきたので、その温もりであまりにも暖かくなっちゃって、実は途中で何度も寝そうになりー(ヲイ!)。見終わったらそのままソファで寝てしまいました(汗)起きたら4時!いやーびっくりした。なので夕べはネットもせず、世間では大河がどんな評判だったのかわからず…。どうだったんでしょ?