土スタ&『双調平家物語9,10』

土曜スタジオパーク」の男性出演者発表会見映像、素敵でしたねー!!動画では既に拝見していたものの、でかい画面で見るのはやはり格別です。見れば見るほど、華と実力のバランスのとれた手堅いキャスト陣だなーと思います。松田翔太山本耕史が欠席だったのがとても残念!
玉木宏氏、『功名が辻』の時は、後段で成宮くんと並んでにっこりし、『篤姫』の時は前段の端でクールな表情がめっちゃかっこよかったものですが、今回は主演さんのお隣。この順当なキャリアアップぶりがたまらん!玉木さんだけカメラがどんどんアップになっていくのに笑った!
あとは女性キャスト発表が楽しみです。由良御前は比嘉さんあたりがいいなー。


さて、コメントで教えていただいた『双調平家物語』を読み始めました。10巻読み終わって、今9巻。義朝にとってのクライマックスから読み始めるという変則読み、しかも他の登場人物の章は若干走り読みで申し訳ない!ざっと見た限りでは、義朝は7巻〜10巻の登場でしょうか。それにしてもこの本、面白いです。その時代の空気が様々な人々の視点を通して生き生きと描かれていて、読みながら当時の情景が鮮明に浮かんできます。今回は義朝中心に読んでしまってますが、あと半年のうちに、もう一度じっくり読み直したいと思います。ご紹介ありがとうございます!
いやあ、10巻の源義朝には感動しました。本当に出番がすごく多いです。平治の乱が始まり終わるまでが描かれていますが、まるでこの巻の主役のよう。野卑上等!都の武士にはない荒々しさ大歓迎です。信西が苦手とするのも判るわ〜。いや、義朝は出世亡者というのはアリだと思います。この作品のように為義に希望を託されて関東に下ったのか、最近の説のように廃嫡されて下ったのかでニュアンスは変わってくれど、義朝自体が源氏の格式の低さを痛感していただろうし、自分の手で源氏を押し上げなければという強い意志があったのは間違いないと思う。実際に関東ではかなり横暴な手段に出たりもしてたし、この作品に出てくるように、ある意味KYな、なりふり構わなさもあったかもしれない。それが都の貴族や武士たちの目にどう映ったかは推して知るべしであろうが、価値観はそもそも坂東武士とは全然違うのだろうから、義朝にとっちゃ屁でもないのかもしれない。京の都では異分子のような義朝の、心身ともに逞しく剛毅なところが好きです。
平治の乱の描写は実にしびれます。
義朝にとっては望むところである。駒を泳がす大海とも見える紫宸殿の南庭を見下ろして、立ち上がった義朝は「門開けい!」と叫んだ。「陽明、待賢、郁芳三門を開き、敵を迎え討つ!ぬかるでないぞ!」
これが玉木義朝の声で脳内再生され…悶えます(笑)遡って保元の乱を読むのが更に楽しみになります。

そして9巻、保元の乱が終わった直後から平治の乱の直前までが描かれています。為義の幼子(義朝の弟)達のシーン、これはやばかった。うっかり出先で読んでいたため、涙をこらえるのに苦労しまくりました。義朝の郎党たち、特に鎌田政清と波多野信景をしっかり描いてくれてるので読み応えありました。このシーン、来年の大河には出てくるのかしらね。父親を討つのは抵抗を感じながらも、弟達には冷酷そのもの。そんな冷酷さは嫌いじゃないのだが、描くのも見るのも覚悟がいるでしょうね。

双調平家物語9 - 平治の巻I(承前) (中公文庫)

双調平家物語9 - 平治の巻I(承前) (中公文庫)