義朝関連小説

源頼朝(1) (山岡荘八歴史文庫)

源頼朝(1) (山岡荘八歴史文庫)

ネタバレ注意
義朝登場比率はかなり多く、1巻ほぼまるごと平治の乱なのでかなり詳細に義朝の行く末が描かれてます。まだ比較してないので解釈については謎ですが、これ一冊読めば、平治の乱前後の源氏についてはある程度知ることができそうです。ここでの義朝は、義に厚く誇り高い、武門の意地を最期まで貫いた将であります。藤原信頼に巧みに利用されるお人好しと言われたり、複雑な性格の清盛に比べ単純な田舎者との描写もありますが…。とにかく平治の乱真っ最中なので、義朝的にはかなりヘビィ。しかし義朝の発する言葉がいちいちしびれる。義朝の台詞を玉木の声で想像すると悶絶します。また、ツンデレながらも子思いな面が随所に現れ、泣かせる。父子関係・主従関係がとても素晴らしい。主に頼朝目線で描かれているのですが、頼朝からも義朝は、“父は、あるいは軍(いくさ)の神なのかもしれぬ…”と思わせるようです。
新装版 義経 (上) (文春文庫)

新装版 義経 (上) (文春文庫)

ネタバレ注意
義朝は回想として描かれているにすぎません。しかも、常盤を最終的に妻に娶った藤原長成視点での回想なのだが、大河『義経』では蛭子さんが演じてらしたので、蛭子さんで脳内再生してるととても面白い。「男はみな、義朝か清盛のようなものと思ってくれては困る」とか「あれらは並な人間ではない」とか「義朝にしろ清盛にしろ、竜が雲を呼んで駆けのぼり、蛟(みずち)が九天から落ちて池に潜むような、いわば激烈な運命の変転をつくる性格の男だ」などと、規格外の英雄扱い。司馬さん独特の飄々とした客観的な描写は楽しいですが、いかんせん本当の父の記憶のない義経が主人公なので、義朝目的には強いて読む必要はないかと。常盤の解釈はなかなか面白かったかもしれません。しかし、常盤…本当に絶世の美女だったのだなぁ。そんな京中の話題の常盤が、「義朝と出来てるらしい」と噂になったりしたというのが変にドキドキさせる。まあ、義朝は父親譲りの漁色とのことだが、常盤のことはかなりお気に入りだった様子。そんな義朝さんですが、さらし首の描写は凄かった。
義経 (前編) (NHK大河ドラマ・ストーリー)

義経 (前編) (NHK大河ドラマ・ストーリー)

↑あまりに懐かしかったのと、100円だったので(笑)今度のキャスティングと比べてみるのも一興かなと。義朝役の加藤雅也は半ページしかないけど、かっこいい。「坂の上の雲」でも登場しましたね。さすがに今でも素晴らしいルックスです。実は「帝都大戦」の加藤さん大好きだったんだよね〜。稲森いずみの常盤は超絶に美しい。今後、誰が常盤を演じようと、稲森常盤を超えるのはもう難しいんじゃないかな。清楚で上品ではかなげで、しかも母性にもあふれていなければならないのだもの。頼朝子役だった池松壮亮くんは凛々しく、義経子役だった神木隆之介くんが可愛い。この方々、「平清盛」にも来て欲しいな。
待機中↓
平家 (1) (角川文庫)

平家 (1) (角川文庫)

新・平家物語(一) (吉川英治歴史時代文庫)

新・平家物語(一) (吉川英治歴史時代文庫)

新・平家物語(二) (吉川英治歴史時代文庫)

新・平家物語(二) (吉川英治歴史時代文庫)

新・平家物語(三) (吉川英治歴史時代文庫)

新・平家物語(三) (吉川英治歴史時代文庫)



なんか偏ってる気がしますが、それは何故か。全てBOOK・OFFでゲットしたから(笑)面白かったら続きも読みたいですが、取りあえずは義朝の描写がある部分だけ買ってみた。小説以外の源氏関係文献も読んでみたいので、あとは図書館で借りてこようかな。まだ先は長いので、ゆっくり行きたいと思います。「敵は本能寺にあり」の玉木信長の時を思い出しますね。あの時の参考本読み比べは楽しかったなー。当時の主な読書一言感想はこちら
日本史は昔から苦手!特に保元の乱平治の乱あたりは人間関係が複雑で昔からよくわかんない分野でしたが、これでわかるようになったら嬉しいな。ざっくり読んでいるだけでもだんだん義朝の半生が見えてきたのだけど、義朝にふりかかる事件があまりに壮絶で不遇でビビッています。いちいち全部を表現したらすごい事になりそう。平治の乱の原因にしても、義朝が清盛との格差に不満を持ち云々という説は、一因ではあってもメインとしてはとって欲しくないなぁ。天皇たちのたくらみの渦に巻き込まれた、が希望。
他にもなにかオススメ本があったらぜひご一報を!義朝役の何が嬉しいって、武士団の頭領って身分が観られるのがたまらないです。真島がくるまでは信長がベストオブ玉木宏だった自分には小躍りしそうになるくらい嬉しいことです。まあ、どこまで描かれるかは蓋を開けてみないと判らないのですが、夢見られるのも今の時期だからこそ。頭殿(こうどの)としての威厳・貫禄・度量をいかんなく発揮し、荒ぶる東国武士として大暴れして欲しいです。