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+act. 13 (2007)―visual movie magazine (13) (ワニムックシリーズ 104)

+act. 13 (2007)―visual movie magazine (13) (ワニムックシリーズ 104)

今回の特集は永久保存版!これは凄い。こういうのをずっと待っていたんです。ひとつの作品についての芝居ではなく、自分の芝居全体のスタンスについて、ここまで突っ込んでたくさん語ってくれたインタビューは初めてではないでしょうか。『COLOR』のロングインタビューで、自分の芝居の姿勢について語っていたけど、今回はそれをより具体的に語っている。やっぱ玉木は真面目です。しかも芝居に対する姿勢が昔と一貫しているし、芝居を見てこちらが受ける印象と玉木自身が語っている内容が一致していて気持ちが良いです。自分が不器用だからこそ努力する、その謙虚な姿勢が崩れてないのがすがすがしい。
今回のもうひとつの目玉は、玉木と一緒に仕事した監督4人の玉木評。これ、玉木くんが読んだら泣いちゃうんじゃないかしら。それほどに的確で愛のあるインタビュー揃いだった。それもこれも、玉木くんが監督の意見を尊重し、信頼して任せるスタンスを貫いてきたことも大きいと思う。嬉しかったのは、玉木自身の不器用さを監督たちが長所とも受け止めていること。
4人4様で、玉木君の呼び名まで全員違うのに、言っている内容は大体一緒というのが凄い。まず第一に性格の良さをほめられるのも役者としてどうかと思うけど、つくづく、どんだけ良いヤツなんだ、宏!と突っ込みたくなりました(笑)まっさらな頃の玉木を知る3人の話も良かったけど、やはり、現在の玉木と仕事したばかりの成島監督の玉木談が興味深かったかな。玉木くんの演技についても一番突っ込んで話してくれていましたね。
玉木くんと監督達のインタビュー、両方読んでみて感じたのは、玉木宏は「オーソドックスな役者」なのだなということ。巧さや感性を追求するというのではなく、存在自体というか、素材の良さを一番の武器にして、役者の王道を進んでいくのが向いているのかな・・・とも思えてきました。なんとなく。