フォーン・ブース

フォーン・ブース [DVD]

フォーン・ブース [DVD]

電話ボックスの中だけで一本の映画が出来ちゃった、ものすごくユニークな設定。
一言。めちゃくちゃ面白かったわー!

通りすがりに、たまたま、公衆電話ボックスの電話をとってしまったばっかりに、主人公のスチュ(コリン・ファレル)は電話の相手から「電話を切ったら狙撃する」と脅され、電話ボックスから出るに出られなくなる。簡単に言ってしまえばあまりにも簡単なストーリーなのだが、このコリン・ファレルの演技が素晴らしくて!表情豊かで迫真の演技なので、すっかり引き込まれて見入ってしまった。あんな風に公衆の面前で自分の弱みをさらけ出すハメになったらと思うと、ぞーーっとしますね。
電話の主は最初は声しか登場しないのですが、アンソニー・ホプキンスばりのサスペンスな声で非常に不気味。後ほど、この声の主が××××と知った時の驚きったら!××××って、こんなおっさん臭い声になったのね〜とか、こんな声優ばりの役も出来るようになったのね〜とか、とかく時の流れを感じてしまった。(自分も誰が演じてるのか知らないで観たのだが、かえってその方が面白かったし、公式HPでも伏せてあったので、名前は伏せました。検索で簡単に俳優名出ちゃうんだけどね・・)
情けなさと優しさと、鋭敏な頭脳を併せ持った現場の指揮をとる警部役をつとめたフォレスト・ウィテカーもとてもいい味出してました。
この映画は短期間のロケといい、登場人物の少なさといい、低予算な映画なのは間違いないのだが、だからこそ、非常に密度が濃く、緊迫したエッセンスたっぷりで、大変質の高い映画なんじゃないかな。こういう、まるで舞台劇のようなノリの映画って結構好きです。