夜は短し歩けよ乙女 森見登美彦

夜は短し歩けよ乙女

最近また「読書一言コメント」を地味に更新してます。ここ最近で面白かったのがコレ！
読み始めこそ、独特な文章になじめなかったものの、すぐに摩訶不思議な作品世界に引き込まれてしまった。
主人公の２人のキャラがなんとも可愛いし、登場人物がみーんな妙！一見馬鹿馬鹿しい展開なのに、妙に感動してしまう。古風な単語がいっぱい出てくるくせに、なんだか甘酸っぱい青春まで感じられる。淫靡さも描きつつ、爽やかな奥ゆかしさもあったりと、清濁併せ持つ筆力。古さと新しさ。相反するイメージだらけなこの世界観が、この作品の最大の魅力かもしれない。
「らんま1/2」的スラップスティックや、ジブリ的魑魅魍魎ワールドも感じられて、こういうの本当にワクワクする。おまけにおバカばっかりやってた大学時代も思い出させてくれるというノスタルジックさ。著者は本が本当に好きなんだなぁ〜ってのがふつふつと伝わってくるのも高感度ＵＰ。森見作品は初読みでしたが、人気があるのも納得。他のも読んでみよう。