#32山南脱走

淡々とした回だった。嵐の前の静けさ。
山南さん、軒並み老成してしまった印象。最近の怒涛の怒り顔は影を潜め、またあの山南の微笑みが戻ってきた。彼はもはや腹をくくってしまったんだなぁ。彼の中で、緊張感がぷっつり切れちゃった部分もあるんだろうなぁ。それでも坂本を訪ねていくあたりの行動力は嬉しいし、隊のそして日本の行末を案じずにはいられない生真面目さが健在なのは有難い。何より、実際に隊を抜け出すというアクションを起こせたというのは素直に嬉しい。
しかし今回の土方・・ずいぶん判りやすいセリフが多かったと思うのは気のせい?脚本変更でもあったのかな。前回までのオニっぷりに対するフォロウが多かった。本当に山南を排除したいとまで思っていたわけではないことくらい周知かと思ってたけど、ちょっと興ざめ。「奴を殺したのは俺とお前だ」だけで十分だったと思うのだが、いかがなものか?それじゃかっこよすぎ?
帰宅した近藤に、せいいっぱい明るく声をかける山南。山南の心中をちっとも察してない近藤と、あえて近藤に「送る言葉」をかける山南。堺さんの演技は絶品でした。この上ない名シーンでした(涙)
いざ山南が荷物をまとめて立ち去ろうとした刹那、いました、斎藤一が。そんな場所に我関せずでいられるのは斉藤くらいしかいないんだが、実際本当に肝をつぶしました(苦笑)しかし、その時の鋭い目付きはすんばらしかったですね。
そして久々に見た気がする、土方と近藤の熱いアイコンタクト。土方と近藤は斎藤ではなく沖田に山南を託すことにしたのねー。沖田なら真意をわかってくれるだろう、すなわち、山南を無事に逃がしてくれるだろうって勝手に解釈させてもらったが。
今回の名セリフ
「己の信ずる道を進んでください」
「国を動かすのは、結局は人と人とのつながりではないかと」
来週はついに!
「友の死」
最終回です(違)